現在、僕自身、経営学修士という学位を持っているわけですが、そもそも「経営」ってどう定義したいいのか、あと「経済」もどう定義したらよいものか・・・漠然と分かってますが、説明できないということに気づきました。
「経営」とは・・・・
デジタル大辞泉の解説
1 事業目的を達成するために、継続的・計画的に意思決定を行って実行に移し、事業を管理・遂行すること。また、そのための組織体。「会社を経営する」 2 政治や公的な行事などについて、その運営を計画し実行すること。「国家の経営」 3 測量して、建物をつくること。 4 物事の準備や人の接待などにつとめはげむこと。けいめい。 5 急ぎあわてること。けいめい。 「十兵衛が辛苦―むなしからで、感応寺生雲塔いよいよ物の見事に出来上り」〈露伴・五重塔〉 「湯を沸(わ)かすやら、粥(かゆ)を煮るやら、いろいろ―してくれたそうでございます」〈芥川・運〉 「早朝告げあり。―参入す」〈小右記・長保元年一一月〉 |
大辞林 第三版の解説
①方針を定め,組織を整えて,目的を達成するよう持続的に事を行うこと。特に,会社事業を営むこと。 「会社を-する」 「 -不振」 「植民地の-」 「学級-」 ②土地を測り,土台を据えて建築すること。 「多日の-をむなしうして,片時の灰燼となりはてぬ/平家 7」 ③行事の準備・人の接待などのために奔走すること。事をなしとげるために考え,実行すること。 「傅(めのと)達-して養ひ君もてなすとて/とはずがたり 2」 ④あわてること。急ぐこと。けいめい。 「弓場殿の方に人々走り,-して案内を問ふ/御堂関白記」 |
日本大百科全書(ニッポニカ)の解説
経営学で用いる経営の概念には、次の3種がある。 第一は、一定の継続的施設を基礎にして、財またはサービスを経済的給付として生産する組織体を経営とよぶものであり、ドイツ語圏の経営学でいう経営Betriebはこれである。この概念を経営体あるいは構造概念としての経営ということもある。この場合、呼び売り行商のように一定の継続的施設をもたないものは、たとえ継続的に生産を営むものであっても経営には含まれない。さらに、継続的生産のすべてが経営になるのではなく、協働性、交換性、計画性を備えたもののみが経営になる。この意味で、個人性、自己消費性、当座性を特色とする個人的生産は、経営ではない。経営の実態は、種々の発展段階をもつ。最初の経営は、親方、職人、徒弟から構成される手工業経営であった。複数の手工業経営が商業資本家(企業者)によって市場生産を指向して組織化されると、次の段階としての家内工業経営になる。家内工業経営の地理的分散性を解消し、工場に集合させて分業体制を採用したものが、手工業的工場経営(マニュファクチュア)である。産業革命を契機として、各種の機械が発明され、工場が出現して、手工業的工場経営の生産手段である道具が機械によって代置されると、工場制経営となる。現代の経営の中心は工場制経営である。資本主義下では、生産が営利の形式で行われるため、経営も営利追求組織となる。このような資本主義的経営のことを企業という。経営が実体概念であるのに対し、企業は形式概念である。しかし、資本主義の変質と企業の発展とは、営利第一主義を修正、後退させ、今日では実体にさかのぼって考察しなければ、企業の本質は理解できない段階に達している。そのため、経営を対象とする学問体系に企業学ではなく経営学という呼称が用いられるのである。 第二の経営概念は、企業もしくは組織体一般を運営する動的全体過程をもって経営とするものである。「経営する」という動詞的用法や企業経営という場合の経営はこれである。この概念を経営活動、経営行動、経営機能ということもあるが、その特色は行動概念としての経営である。英語圏で発達した経営学の多くは、このような経営をその対象としている。注意すべきことは、このような経営は、企業という特定組織体はもとより、あらゆる組織体について存在することである。かくて、英語圏の経営学では、組織体一般の動的全体過程に遍在する諸機能や経営技術について、普遍的原理を探索する傾向が支配的となる。たとえば、動的過程の基本を、計画、組織、統制の循環過程(マネジメント・サイクル)ととらえ、あるいは意思決定の逐次的ネットワークととらえることにより、それらの内容や方法を研究するなどである。 第三の経営概念は、第二の概念からの派生であり、経営機能のうち、全体的、基本的、戦略的、長期的、政策的意思決定機能をもって、とくに経営とするもので、経営者機能ともよばれ、略称として経営機能(狭義)ということもある。このような経営が第二の経営概念の派生であるという理由は、経営者機能が経営活動に不可欠の中核的部分を占めていることによる。 以上の3種の経営概念は、もちろん関連させて用いることが可能である。現在の経営学は、その比重の置き方はともかく、このような方法をとっている。ただ前述のように、企業に限定するか組織体一般に拡大するかについては立場が分かれ、それが経営の理解を困難にする理由の一つになっている。[森本三男] |
これがまた、今度は、「経営学」っていうのになると、もっと幅広くなってしまってよく分からなくなるんですよね・・・・。
「経営学」とは・・・
デジタル大辞泉の解説
企業経営にかかわる経済的・人間的・技術的側面を研究対象とする学問 |
大辞林 第三版の解説
企業活動の原理や構造,またその合理的な管理方法などを研究する学問。財務管理・生産管理・販売管理・労務管理などが含まれる。 |
世界大百科事典 第2版の解説
けいえいがく【経営学 business administration】
社会への影響力を強めつつある企業の行動を研究対象とする学問分野。資本主義経済のもとでの一般的な企業は,私的営利を目的として経済活動を営む組織体であるが,経営学はその企業行動を組織体の活動として分析するところに,その認識上の特徴がある。経済活動を営む組織体には,直接に営利を目的としていない公企業や公共事業体,協同組合等々もあるが,これらの行う経済活動も,それを組織体の活動として認識したときには経営学の研究対象となりうる。 |
「経営学」となると、”組織”、”意思決定”という言葉が出てくるんですよね。
で、「経済」はどうなんでしょうか・・・・。
デジタル大辞泉の解説
1 ㋐人間の生活に必要な財貨・サービスを生産・分配・消費する活動。また、それらを通じて形成される社会関係。 ㋑金銭のやりくり。「わが家の経済は火の車だ」 ㋒費用や手間のかからないこと。倹約。「弁当を持っていくほうが経済だ」 2 《「経国済民」「経世済民」の略》国を治め民を救済すること。政治。 「事業を為して天下を―するは、豈に政府に立のみに止らんや」〈織田訳・花柳春話〉 |
大辞林 第三版の解説
①物資の生産・流通・交換・分配とその消費・蓄積の全過程,およびその中で営まれる社会的諸関係の総体。 ②世を治め,民の生活を安定させること。 「男児の事業を為して天下を-するは/花柳春話 純一郎」 ③金銭の出入りに関すること。やりくり。 「我が家の-は火の車だ」 ④費用が少なくてすむこと。節約。 〔「経世済民」または「経国済民」の略。「和英語林集成」(1867年)に訳語として economy と載るのが早い例〕 |
世界大百科事典 第2版の解説
〈経済〉とは,衣食住など物財の生産・流通・消費にかかわる人間関係の全体である。われわれ人間も他の動物同様,ものを食べなければ生きていけない。しかしわれわれがものを摂取する過程は,動物とは根本的に相違する。われわれは食物を料理したり容器に盛りつけるなど,さまざまな様式で形姿を整える。動物として生理的に胃の腑を満たすという点からすれば,過剰といえるような部分がまとわりついている。しかもこれら過剰な部分は効率的にものを摂取するため,あるいは節約するためということとは無関係で,むしろそれらのためにはマイナスでしかない。 |
なるほどですね。まぁ、簡単にいうと「金銭のやりとりのなかでの社会」ということなんでしょうかね。確かに「資本主義経済」とかいうのともしっくりとくる気がします。
そして、そうなると「経済学」とは何ぞや?ということですが、それはどうでしょうか。
デジタル大辞泉の解説
社会科学の一分野で、経済現象を研究する学問。理論経済学・経済史学・経済政策などの部門がある。 |
大辞林 第三版の解説
人間社会の経済現象,特に,財貨・サービスの生産・交換・消費の法則を研究する学問。法則を抽出する理論経済学,理論の応用である政策学,経済現象を史的に捉える経済史学に大別される。 |
世界大百科事典 第2版の解説
経済学は経済現象を対象とする社会科学の一領域である。主としてその分析対象によって数多くの分野に分類される。まず経済理論はミクロ経済学とマクロ経済学に分けられる。ミクロ経済学は,経済を構成する個別的な経済主体,つまり個人,企業がどのような経済行動を選択するかという問題を分析したり,個別的な産業について,生産技術,生産規模がどのようにして決定されるかということを論じ,さまざまな財貨・サービスの相対価格を分析する。 |
経済・・・となると余計に幅広くなってしまって捉えどころがなくなってしまうような気もしますね。実際、「経済学部 経営学専攻」なんてなってたりしますしね。
友人に聞いた話によると、経営学のなかから、「マーケティング」や「会計」は飛び出して『商学』という分野になるとか・・・・。
これまたなるほどといえば、なるほどの世界。